Asian & African Sighthound

アジアとアフリカ原産のサイトハウンド達です。
アフガン・ハウンドは姿こそ最近になって固定されましたが、
どれもが紀元前から存在した犬種です。


Afghan Hound(アフガン・ハウンド/タージー)

  原産国:アフガニスタン
  体高:63-74cm
  体重:22-30kg
  カラー:ホワイト、フォーン、ゴールド、クリーム、レッド、ブルー、グレー、ブリンドル、トライカラーなど。ただし、頭部の白のマーキングは欠点とされる。

 少なくとも、日本においてはサイトハウンドの中で一番有名なのはこの犬種であろう。
 私が中、高校生頃に一度ブームがあったし、ちびアルの友人宅にも一頭いた。ケンシロウという名のそのアフガンは確かゴールドっぽい毛色で、夕日を見つめてじっと立ち尽くすその姿がひどく優美だったのを覚えている。また、暑い時なんかは二枚目なのに、前髪をゴムで結んでもらっていて妙に愛嬌があった。でも、もう死んじゃったらしい。(;_;)

 この犬種は6000年の歴史を持ち、ノアの箱舟にも乗ったとされるが、現在のアフガン・ハウンドの姿になったのは最近で、以前は砂漠地帯に住む毛が短く大型のベル=マレイ、山岳地域の小柄で長毛種であったガズニという2タイプが存在し、それが統合され今の豪華な姿となった。ちなみにこのベル=マレイ、ガズニは共に犬舎名であり、特に"サーダー オブ ガズニ"、"カーン オブ ガズニ"という2頭の名はアメリカの殆どのアフガンの血統書の中に存在していたらしい。
 古いタイプのアフガン達がヨーロッパに紹介されたのは1800年代後半、アフガン戦争から帰還した兵士達が連れ帰ったらしい。当時のアフガンは現在ほど豪奢な姿ではなく、どちらかというと粗野だったらしいので、タージーという別名はタズィから来ているのではなかろうか?

 性格は従順で穏和、家庭犬向きである。以前は猟犬として働いていたが今ではもっぱら観賞用だ。
 猟犬の頃、粗野で神経質だった性質が多少残っているのか、繊細なところがあるらしい。攻撃的でもなく、とても利口。ただし、人の言うことを聞かない犬として有名。賢くないという訳ではない。自分で判断する犬なのだ。

 元猟犬、走るために生まれたようなスタイル。これだけ条件が揃えば、一緒に走ってやらなきゃ犬が可哀想だ。スピードのある運動を自由に1、2時間やるとよい。ただし、犬に無理のないように。(追記 07年01月)


Afghan Hound - Bell Murray Type (アフガン・ハウンド「ベル=マレイ・タイプ」)

  原産国:アフガニスタン

 ガズニ・タイプと同じように、現在の豪華な姿になる以前のタイプのアフガン・ハウンド
 こちらは砂漠地帯で生活し、毛は短く大型だったようだ。スルーギサルーキに似たタイプだったらしい。その後、ヨーロッパに至る経歴はガズニ・タイプと似ていて(ベル=マレイも犬舎名)、次第に2タイプは統合され、今の美しいアフガン・ハウンドの姿になった。


Afghan Hound - Ghazni Type (アフガン・ハウンド「ガズニ・タイプ」)

  原産国:アフガニスタン

 現在の豪華な姿になる以前のタイプのアフガン・ハウンド

 ヒンドゥー・クシュ地域の山岳地帯に住み、短躯で骨太、長毛だったのがガズニ・タイプだった。地元のスルタン達からは「最も純血で最も価値のある犬」「吉兆犬」として寵愛された。
 彼等、山岳タイプをアフガニスタンでガズニ犬舎を開設し、重要な影響を与える事になるのがアンプス夫妻である。彼等のアフガンの中でも「サーダー オブ ガズニ」「カーン オブ ガズニ」の2頭はアメリカの殆どの血統書に存在するといわれる。
 この粗野なタイプもヨーロッパでベル=マレイ・タイプと統合された。


Banjara Greyhound(バンジャラ・グレイハウンド)

  原産国:インド
  体高:66-71cm
  体重:22.5-29kg
  カラー:ブラック、グレイかブルーの斑

 性格はエネルギッシュで、自由気まま。


Maratha Greyhound(マラータ・グレイハウンド)

  原産国:インド


Mudhol Hound
(マッドホル・ハウンド/キャラヴァン・ハウンド/
マラータ・グレイハウンド/カルワニ/
ラホリ・パシュミ/ピスーリ・ハウンド)

  原産国:インド
  体高:牡は68-72cm、牝は64-68cm
  カラー:全てのカラーのコンビネーション

 以前にはマラータ・グレイハウンドとして紹介していた犬である。その後、ケンネル・クラブの公認があったようで、マッドホル・ハウンドの名称に移行した。
 The Kennel Club of India (KCI) とIndian National Kennel Club (INKC) で公認。KCIではキャラヴァン・ハウンドの名で、INKCではマッドホル・ハウンドの名での登録である。


Persian Greyhound(ペルシャン・グレイハウンド/ペルシャン・ハウンド)

  原産国:アフガニスタン

 どうやらこれも、アフガン・ハウンドの古い名前の一つのようだ。
 まだこの名前で呼ばれていた頃の「サーディン(Zardin)」という名の個体が今日のアフガン・ハウンドの基礎となっているらしい。この固体、ドイツ語の犬種図鑑には1907年の写真で載っているのだが、なんだか、アフガンの歴史の途中でサーディンとイングランドという単語がよく出てくるので、訳してみないと判らないがイギリスに渡ったか、影響を及ぼした犬だったんでしょうね。
 ちなみに個体自体は若犬・・な感じの毛の生え方をした写真で、多分(白黒写真なので(^_^;)フォーンかレッドのコートにブラックマスクというカラー。やっぱり、影響を与える犬のカラーって一般的になるのね。


Rampur Greyhound(ランプール・グレイハウンド/ランプール・ドッグ)

  原産国:インド
  体高:56-76cm
  体重:23-32kg
  カラー:ブラックにタン、ホワイトのマーキングなど


Saluki(サルーキ/ガゼル・ハウンド)

  原産国:イラン
  体高:雄は56-71cm、雌はそれより小さいものもいる
  体重:14-30kg
  カラー:ホワイト、クリーム、フォーン、ゴールド、レッド、レッド&ホワイト、青灰色&タン、トライカラー、ブラック&タンなど

 資料によって、最初に存在した時期が紀元前9000〜3000とばらつきがあるのだが、ともかく古代からの犬種には間違いない。犬種名はサルークという街の名前かららしく、1700年頃に馬と一緒にヨーロッパに持ち込まれた。
 故郷ではタズィと呼ばれているそうだが、旧ロシアのサイトハウンドにタズィという犬種は存在する。姿も似てるし、タズィ・タイプという言葉が存在することから、オリエント地域で何千年も暮らしてきたこの犬種とは近縁なのだろう。
 遊牧民に飼われるこの犬は非常に広い範囲に分布しており、アラビア産の犬はペルシア型に比べ小型でフェザリングが少ないなどの地域差も見られる。このためかサルーキにはフェザード(長毛の毛が多いもの)とスムースが存在するそうだ。
 ドッグ・ショーでは、一般にそんなに知られている犬種ではない割に意外と出陳頭数は多い。

 あまり、関係ない話だが「銀牙」という漫画の作品の中に登場する犬で、クロスという雌犬がこの犬種だった。・・あの時代では、こんな由緒ある犬種とは知るよしもなし。(当時、小学生だったし(^^;)


Slougi(スルーギ/アラビアン・グレーハウンド)

  原産国:モロッコ
  体高:61-72cm
  体重:20-27kg
  カラー:サンディ、ファール・レッド、ブリンドル、ブラック&タン、白っぽい単色、ブラックのマスクは可

 スルーギは一度だけ映像で見たことがあるって、今まで描いてありましたが・・見ましたよ、本物! ドッグ・ショーにて。
 一度はトリミング台に乗せられているだけで、動くところを見れなかったのですが、もう一度はちゃんとハンドリングされているところを見れました。思ったより小柄な犬で(メスのせいもある)触診はすごーく嫌がるんです。でも、トロットは非常に美しかった。ああ、野生の犬って感じ。ボルゾイがヨーロッパの貴族様なら、スルーギはまさに肉体美の砂漠の王子。孤高の犬という感じで、野生味と気高さで出来たような犬でした。
 また、以前にTVで見た時のこの犬達は砂漠で生きる者の強さの様なものとサイトハウンドの美しさを兼ね備えていて、狼に似た気高さみたいなものを持つ犬達で、「砂漠で生きてこそスルーギはスルーギなんだなぁ。」というのが感想。
 犬達の毛色もその地の土や砂漠の色とおんなじ。狼と同じようにその環境の中でのみの繁殖を望みたくなる犬達。

 この犬はサルーキアザワクに血統は近く、サルーキに並ぶ古い犬種である(最古とも言われる)。これも、紀元前6000〜1500年までばらつくがともかくサルーキと同時期に発生したのであろう。

 故郷ではラクダや馬と同じくらいこの犬を大事なものとし、家族と共にテントの中で寝起きさせ、家族の一員とされる。もちろん、家族を守るためによそ者には警戒心を持ち、不審な行動を見せれば直ちに攻撃態勢をとる。

 スタミナのある長距離ランナー。スルーギという名は「風の如く速い」という意味である。それゆえ、広大な散歩場、ドッグ・レースなどの走らせる施設があれば故郷にいるころと同じ運動量をこなせると言うが、ドッグ・レース場は日本じゃ無理だよね。(^^;) 長い長い散歩というのも有効だそうから、その線でいった方がいいだろう。自転車で引くなら、よく慣らしてからがいい。野生味が強いということは多少神経質な部分を持つということだから、他の犬、人、車などに驚くかもしれないので。
 運動量以外の面でこの犬は人に手をかけさせない。手入れも食事も楽。無駄吠えも滅多にない。この犬を理解した上で愛情を注いで育てられたなら、素直な良い家庭犬になるだろう。


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